朝日新聞 2006年(平成18年)12月6日(水曜日)



※以下の内容は記事と全く同じ内容をテキストで書き写したものです。

・朝日新聞(平成18年12月6日掲載)
◆シティニュース◆〜夢を追い続けて幅広く活動〜
相模原市在住のトロンボーン奏者鈴木加奈子さん(27)は昭和音楽大学を卒業後、地元を中心にコンサートやライブ活動を展開する傍ら、トロンボーン教室を主宰し、同大学付属音楽教室講師も務める。
さらに学校での演奏会や福祉講演会等も行い、積極的に活動する。

鈴木さんは3歳からピアノを始め、中学、高校は吹奏楽部に所属。中学でトロンボーンと出会いその音色にほれ込んだ。
中学二年の春、祖父からトロンボーンをプレゼントされ、家庭で演奏をして楽しんでいた。部活で担当するようになったのは高校に入ってからだった。
大学は挑戦のつもりで受け、トロンボーンへの道を見事に開いた。
生まれつきの弱視だったため、入学後は拡大機で映した楽譜を見ては、次の日授業の数曲を暗譜する日々だった。中にはオーケストラの一曲何十分もかかる曲もあった。
精魂を傾けた努力が実り、器楽学科を首席で卒業した。一方、視覚は光を感じる程度となり、今は点字の楽譜に変わった。
卒業後、家族や身近な人々への感謝を込め、初めてのコンサートを開いた。これをきっかけにシンセサイザー奏者と音楽ユニット「BORN」を結成した。
周辺の小、中学校での演奏会や福祉講演会は「手を差し伸べてくれる人への感謝と接し方に戸惑う人に『私を分かってもらいたい』との思いから始めました」と話す。
子どもとの交流から受ける生き生きとした刺激は、音楽の幅を広げる。昨年出来たオリジナル曲「Dream☆」は、「子供たちの夢を曲にしました。純粋な気持ちを思い出しながら聴いて欲しい」自身も「夢を持ち続けたい」とさわやかな笑顔で話す。
コンサートで必ず演奏され、大切にしている「ひかりのうた」もオリジナル曲、「家族の温かさ、友人とのつながりを思い浮かべ、心で感じる光を曲にしました」
鈴木さんは「トロンボーンの音を感じてほしい。音を聞いていて苦しみや悩みをほぐして、明日から頑張ろうと思ってほしい」と音楽家としての抱負を話す。