神奈川新聞 2008年(平成20年)1月31日(木曜日)



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※以下の内容は記事と全く同じ内容をテキストで書き写したものです。

・神奈川新聞(平成20年1月31日掲載)
◆"自然体"で伝える魅力◆〜視覚障害のトロンボーン奏者〜
生まれつき視覚にハンディがありながら、プロのトロンボーン奏者として活動する女性がいる。
相模原市在住の鈴木加奈子さん。
障害にとらわれない自然体を信条に、トロンボーンでは珍しいソロ活動を展開。
二月十四日には同市内で開かれる相模原地域企業内福祉推進者協議会主催のコンサートに出演する。(佐藤奇平)

「トロンボーンの魅力を多くの人に伝えたい」と語る鈴木加奈子さん

生まれつき弱視だった鈴木さんは、幼少期からピアノなど音楽に親しんできた。
トロンボーンとの出合いは、中学生のとき。
吹奏楽部の先輩の演奏で、「音の迫力と動きの大きさ」に魅せられた。
高校の部活動で本格的にトロンボーンの演奏を始めた。
演奏中に譜面が読めないため、夜遅くまで拡大読書機で譜面を覚え、日中の練習に臨んだ。
昭和音楽大学に進学後も視覚障害者を特別扱いしない仲間に囲まれ、これまで以上に演奏に打ち込んだ。
首席で卒業した鈴木さんは「苦労も喜びに感じられた」と振り返る。
卒業後の二〇〇二年八月、支えてくれた仲間への感謝の気持ちを表すソロコンサートを開催。
合奏とは異なる「ゼロからつくり上げた達成感」が、進むべき道を決めた。
音楽教室を主催する鈴木さんはソロのほか、大学の同級生と結成したユニット「BORN」として独自スタイルのコンサート活動を続けている。
演奏するのはトロンボーンをメーンにしたアレンジ曲やオリジナル曲で、これまでに四枚の自主制作CDも出している。
現在は視力がさらに弱まり、全盲に近い状態というが、鈴木さんは意に介していない。
「あまり知られていないトロンボーンの魅力を身近な場所で伝えたい」と、今後も学校やカフェでのコンサートなどにも力を入れていく心積もりだ。
コンサートは二月十四日午後六時半から、橋本駅北口の杜のホールはしもと(相模原市橋本三丁目)で開かれる。
入場無料だが事前申し込みが必要。
申し込み・問い合わせは、県県北地域県政総合センター労働課042(755)1121(代表)。